劇場版『名探偵コナン 世紀末の魔術師』あらすじを解説【ネタバレ】

劇場版『名探偵コナン 世紀末の魔術師』の解説記事です。

コナン映画3作目の「世紀末の魔術師」のあらすじや見所について解説します。

見たことがある人も、どんなストーリーだったか思い出せない場合にご利用ください。

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コナンの劇場版まとめは以下の記事で↓

関連記事：「名探偵コナン」映画の歴代作品一覧まとめ【お勧めも解説】

以下ネタバレがありますのでご注意下さい。

劇場版 名探偵コナン『世紀末の魔術師』のあらすじと見所

★『世紀末の魔術師』あらすじ

『世紀末の魔術師』のあらすじについて解説します。

今作は大阪編（前半）、豪華客船編（中盤）、古城編（後半）の３部で構成されており、舞台を変えながらインペリアル・イースター・エッグの行方を巡る話となっています。

灰原や服部、怪盗キッドなど劇場版初登場のキャラクターも多く、劇場版に相応しい豪華な内容です。

初期の作品ながら人気も高く、コナン公式サイトの人気ランキングでは７位となっています。

あらすじ①：メモリーズエッグと怪盗キッドの予告状【大阪編】

１：鈴木財閥の蔵からロマノフ王朝の遺産でロシア皇帝が作らせた51個目の『インペリアル・イースター・エッグ』が発見される。

２：「メモリーズエッグ」とも呼ばれるそれは大阪で展示されることになるが、怪盗キッドから暗号でによる犯行予告状が届く。

３：鈴木財閥の会長鈴木史郎（園子の父）は、警察に加えてに名探偵「毛利小五郎」に警備を依頼。

４：コナンや蘭も一緒に大阪へと向かい、服部平次や遠山和葉と合流する

５：鈴木会長のもとを訪れると、エッグを求める4人の人物が集合していた。

６：4人を退出させ、鈴木会長は秘書の西野と共にエッグをコナン達に見せる

７：中にはロシア皇帝ニコライⅡ世とその家族が本を読んでいる小さな彫像があったが、特に変わった仕掛けはない

８：装飾もダイヤなどではなくガラスなので、キッドがこれを狙う理由が思い浮かばないコナン

９：中森警部はキッドが現れる時間と場所を推理する。

１０：「金色の獅子から暁の乙女」はしし座とおとめ座が切り替わる8/22の夕方～8/23の夜明けまでの間のことで、「光る天の楼閣」は天守閣=大阪城だと予想

１１：「秒針のない時計が１２番目の文字を刻む時」部分は、小五郎の推理では、アルファベット12番目の文字であるLの形になる3時のことだと推理する

あらすじ②：コナン平次によるキッドの追跡と何者かの狙撃【大阪編】

１２：時間があるので外出するコナンや平次達だが、小五郎や中森警部の推理、そしてキッドが名乗ったことのない「世紀末の魔術師」という言葉に違和感を覚える

１３：その時ふと平次が気付いたのは夜中の3時がLなら、今の時間は「へ」、7時20分になれば完全に「へ」だと言う

１４：コナンは平次の呟きにより「『黄昏の獅子から暁の乙女へ』の「へ」は頭から数えて１２番目」キッドの予告時間は7時20分だと閃く。

１５：大阪城へ向かおうとするコナンだが、平時が「天の楼閣は天守閣じゃなくて通天閣だ」と言い、美術館へ向かうも、中森警部によりエッグは別の場所へ移されていた

１６：通天閣の上に立つキッドは変電所を爆破し、大阪を停電させる

１７：停電したことにより中森警部は非常電源を点けてしまう。

１８：それにより、キッドはエッグの居場所を見つけ、空中へ飛び出す

１９：キッドの狙いが分かったコナンは平次とバイクでキッドを追うも、現場に着いた時には中森警部らは眠らされキッドが逃げ去る瞬間だった

２０：ハンググライダーで逃げ去るキッドだが、その逃走中に何者かに右目を狙撃され撃墜される

２１：追いかけるコナンのもとにはエッグと傷ついた鳩が残され、キッドは生死不明のまま行方不明となった

あらすじ③：52個目のエッグを求めて横須賀の城へ向かう【豪華客船編】

２２：エッグは無事だったものの点検のため展示を止めて東京に戻ることになる

２３：会長のもとへ香坂夏美という女性が執事の沢部と共に現れる。

２４：彼女はエッグ製作者の工房で働いていた香坂貴市という男の曾孫で、メモリーズ・エッグの写真と貴市が描いた図面が違うと伝えるため訪れた

２５：二つに割かれた図面を見たコナンは、エッグは実は２つあったんじゃないかと推理

２６：さらに、エッグの底についていた鏡が取れ、それが魔鏡であることに気付く

２７：鏡に光をあてると、壁にドイツ風の城の写真が浮かび上がる

２８：その城は貴市が建てた横須賀の城だと分かり、この城に52個目のエッグがあるのではと推測し、一同は船で横須賀を目指すことに

２９：コナンはキッドがあの程度死ぬわけがないからもしかしたら既にこの船にいるかもと警戒する

３０：蘭の船室をノックする音がするので、扉を開けるとカメラを構えた寒川が立っており、そのまま笑いながら去っていく

３１：続いて園子が会長秘書の西野や夏美ら連れて現れるも、西野は部屋の中にいた「治療中のキッドの鳩」を見て慌てて去っていく

３２：訝しむ4人だが、特に気にせず女子会をしようと青蘭を誘いに彼女の部屋で

３３：青蘭の部屋に置いて行った後ろ向きの写真立てに気付くコナン

３４：園子が「彼氏？」と訊くも、青蘭は言葉を濁して蘭の部屋でお茶会をすることに

あらすじ④：寒川の死とスコーピオンの存在【豪華客船編】

３５：お茶会の最中、夏美が子供の頃から耳に残って離れない「バルシェ　ニク　カッタベカ」という言葉の話をする

３６：他にも青蘭と夏美が二人とも灰色の瞳だったり、青蘭の本来の名前の読み方は「浦思 青蘭（プース チンラン）」など伏線がまかれる

３７：夕方、小五郎、鈴木会長、青蘭、夏美の4人で船のバルコニーにいるところへ寒川が現れる

３８：寒川の首にはペンダントがついており、それは「ニコライの三女・マリアの指輪では？」と青蘭が気付く

３９：はぐらかす寒川は部屋に戻っていく

４０：その後部屋で死体となって発見される寒川。部屋は荒らされ、彼の右目が撃ち抜かれていた。

４１：部屋には西野のボールペンが落ちており、マリアの指輪やビデオテープが無くなっている

４２：ヘリで目暮と白鳥が捜査に駆けつけ疑われる西野。また西野の部屋からはマリアの指輪が発見される

４３：コナンは西野が羽毛アレルギーであると指摘し、部屋が荒らされ羽毛だらけなので犯人ではないと見抜く

４４：コナンは、犯人が西野に罪をかぶせようとしたのに加え、阿笠博士からの情報で「ロマノフ王朝の財宝のみを狙い、相手の右目を打ち抜く強盗『スコーピオン』」であると推理する

以下結末ネタバレ

あらすじ⑤：「世紀末の魔術師」と「メモリーズエッグ」【古城編】

４５：これ以上被害が出ないように横須賀の城には白鳥も同行することになる

４６：城に到着すると阿笠博士と探偵団が待っており、博士がコナンに新しい眼鏡を渡す

４７：夏美の曾祖母はロシア人なのにドイツ風の城なのは何故かという疑問を持ちながら入城する

４８：博士、灰原、探偵団は外で待たされるが、別の入り口を探そうと探索を始める

４９：一方城の中で、一同はロマノフ王朝滅亡の原因とされる「ラスプーチン」の写真を見つける

５０：「世紀の大悪党ということしか知らない」という小五郎のタバコの煙から地下室の存在に気付くコナン

５１：パスワードが必要だったため、夏美が話していた「バルシェ　ニク　カッタベカ」を入力

５２：青蘭やセルゲイが「Вoлшебник кoнца века」がなまったのではないかと予想

５３：英語で言えば「The Last Wizard of the Century」つまり「世紀末の魔術師」のことだと説明し、執事の沢部は貴市はかつてそう呼ばれていたと言う

５４：一方その頃灰原達は城の別の場所から地下へと続く道へ落ちてしまう

５５：阿笠博士が助けるからそこにいるように告げるが、灰原達は地下通路の奥へと進んでいき、コナン達と合流する

５６：また地下へと降りて行ったコナン達は洞窟へと繋がっており、その奥でロシア人女性の遺体と52個目のエッグを発見する

５７：遺体は貴市の妻で夏美の曾祖母だった

５８：鈴木財閥のエッグの中に52個目のエッグを入れられるようになっており、台座にセットして下から光を当てた

５９：すると天井一面にニコライⅡ世の家族写真が映し出された。これが「メモリーズエッグ」と呼ばれる所以だった

６０：そこに映っていた夏美の曾祖母は、夏美によく似ており、セルゲイはエッグは夏美が持っているべきだとロシアとしての所有権を放棄。

６１：小五郎もまた鈴木会長にエッグを譲ってくれるようかけあうことを約束した

あらすじ⑥：スコーピオンの正体と燃え盛る城からの脱出【古城編】

６２：その少し前スコーピオンは乾を殺害しており、今度は小五郎の右目をレーザーサイトの光が狙う

６３：コナンの機転で危機を回避し、コナンと白鳥は逃げるスコーピオンを追跡

６４：スコーピオンは城の内部に火を放った

６５：そのまま逃げ去ろうとしたところを、コナンは変声期を駆使して足止め

６６：対峙した犯人スコーピオンは「浦思 青蘭」だった

６７：一方、地下も火災による爆発で来た道を失った小五郎達だが、灰原が自分達の落ちた穴へと先導して避難を始める

６８：再び場面は戻り、コナンは青蘭に推理をぶつける

６９：青蘭の中国語読み「プースチンラン」を並び替えると「ラスプーチン」になり、また夏美と同じ灰色の瞳は彼女にもロシア人の血が流れているため

７０：青蘭はラスプーチンの末裔で、ロマノフの財宝は彼の物だという考えから盗みを働き、先祖の無念を晴らすために右目を打ち抜いていたという

７１：青蘭が佐川を殺したのは、船室に飾っていたラスプーチンの写真をビデオに録られたから

７２：コナンは青蘭の銃弾を使い切られせたかに見えたが、銃弾はもう一発残っていた

７３：撃ってみろと挑発するコナンの右目に銃弾が放たれる

７４：しかしコナンの右目は博士にもらった眼鏡が防弾仕様だったため撃ち抜かれない

７５：近くに転がっていた兜を蹴って青蘭を気絶させるコナン

７６：丁度よく表れた白鳥が青蘭を担いで脱出して無事解決

あらすじ⑦：怪盗キッドの帰還

７７：事件解決後、探偵事務所でコナンは蘭から「新一なの？」と問いかけられる

７８：真相を打ち明けようとした所に新一が登場

７９：雨に濡れてたのでタオルを取りに蘭が自宅スペースに上がっていく

８０：その間に外へ出ていく新一に声をかけるコナン。

８１：化けていたのは怪盗キッド。事件の時キッドはずっと白鳥刑事に変装していた

８２：元々エッグを夏美のもとへ返そうとしていたキッドは貴市に敬意を表して予告状で「世紀末の魔術師」を名乗っていた

８３：夏美の曾祖母はマリア、香坂の城がロシアではなくドイツ風だったのは、マリアの母がドイツ人だったためではという推理を語るも真相は明らかにはしない

８４：キッドは「何故自分が敵であるコナンを助けたのか」と問いかけ、蘭が戻ってきた瞬間鳩と共に消える

８５：コナンは「そんなものは謎でもなんでもなく、ただ鳩を手当てした礼だろ」と心の中で答えて終了

★『世紀末の魔術師』の見所

見所①：舞台が移り変わるので飽きずに見られる

大阪、豪華客船、古城と、舞台が次々と移り替わるためテンポの良さを感じられます。

ストーリーとして「メモリーズエッグの行方」を巡るという本筋が一貫しているので、取っ散らかった印象も無く最後まで安定感があるのも本作の優れた部分です。

特に「世紀末の魔術師」や「メモリーズエッグ」の名前にはちゃんと意味があり、序盤からきちんと伏線が貼られています。

見所②：登場人物が豪華

服部、灰原、怪盗キッドなど、劇場版初登場のキャラクターが多数登場します。

それぞれにきちんと見せ場も用意されており、どのキャラのファンもある程度満足のいく出来になっています。

ポスターからキッド回のようですが、キッドの登場時間自体はそう長くないです。

しかし、「コナンとの対決からの共闘」という今後の劇場版キッド回の流れを作っています。

①/②と総合して、本編の前後編３本分くらいの密度があり、見ごたえがあります。

見所③：ゲストキャラが可愛い

「香坂夏美」はコナン歴代の容疑者/ゲストキャラの中でも可愛いと人気のキャラです。

目立ち過ぎず空気過ぎない絶妙な立ち位置のキャラクターで、彼女を追っているだけでも最後まで見られます。

他の容疑者達も今作は全体的にキャラが濃い目です。

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本作は公式のランキングからも人気の高い作品で、総じてお祭り感のある劇場版に相応しい出来となっています。

バラバラだった伏線が「世紀末の魔術師」と「メモリーズエッグ」に繋がっていくストーリーは秀逸で、エンタメ作品としてとても出来が良いです。

加えてゲストの香坂夏美は今作だけの登場には勿体ないくらいの可愛さなので、見たことが無い人も内容を忘れた人も是非視聴してみてください。

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