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『名探偵コナン 緋色の弾丸』のネタバレ感想【あらすじと見所20選】

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この記事は2021年4月16日公開の劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』の感想です

あらすじと筆者の個人的な感想を見所20点と共に記載しています。

    

※犯人の名前は記載していませんが、それ以外のネタバレ注意です

    

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劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』の感想と見所【ネタバレ注意】

引用:名探偵コナン公式Youtube

    

本作の簡単な流れは以下の通りです。

   

『緋色の弾丸』のあらすじ ※ネタバレ注意

    

1:15年前の事件の回想からOP

2:超電導リニアの開通記念壮行会で鈴木会長が拉致される

3:鈴木会長を助けたお礼にコナンらはリニアに乗れることに

4:名古屋でリニア搭乗前の病院で爆発が起こり、2人の人物が拉致される

5:犯人を追った先で沖矢と世良、メアリーが戦闘に

6:世良とコナンが合流して人質を開放。もう一人の人質を助けにリニアに乗り込む

7:赤井秀一が登場し、走り去るリニアに向けてライフルを撃つ

8:リニアの中で拉致されたもう一人を開放、犯人と対峙

9:犯人に時間差で赤井の弾丸が命中。コナンの誘導により肩口を貫通させ一命を取り止める

10:また灰原や小五郎らが乗る新幹線では共犯者が判明

11:逃走する犯人を赤井、FBIと合流した秀吉が追い詰めて確保する

12:一方リニアが犯人の遠隔操作によって暴走を開始

13:コナン、世良はリニアの減速に成功するが、終着駅に突き刺さって大破。事件は解決

14:エピローグで沖矢がメアリーに銃口を突き付けられ、警告を告げられて終了

   

   

犯人の名前は出さず、概ね時系列順に見所を筆者の個人的な感想と共に解説していきます。

    

①:爆発シーンから始まらないOP

  

コナン映画によくある、冒頭からド派手な爆発シーンは今回はありません。

本編の15年前にアメリカで起こった事件が回想されるところから始まり、そのBGMは劇中のパフォーマーによるハーモニカが緊張感を煽ってきます。

   

   

この時点で「なんかいつもと違うかも」と思わせてくれることでしょう。

その後いつもの登場人物紹介映像が流れますが、ここで登場するFBIがやたらとかっこいい演出となっていました。

のっけからかなり期待させてくれます。

    

②:灰原が可愛い1【もはや夫婦】

   

真空超電導リニアのスポンサーが集まるパーティで、コナンと灰原の会話が完全に熟年夫婦のそれ。

       

二人でジュースで(若さに)乾杯しようとするんですが、その瞬間会場が停電します。

そして事件が起こっていることを察したコナンが、灰原にグラスを押し付けて慌てて去っていきます。

灰原は「もうっ!」とぷんすこ怒りながら一人で乾杯しているのがとんでもなく可愛いです。

   

    

衣装もパンツスーツスタイルで、何度でも見たいシーン。

    

③:石岡エリー(CV 浜辺美波)が可愛い

   

女優の浜辺美波さんが演じるゲストキャラ『石岡エリー』が思いの外良いキャラしてました。

公開前のプロモーションでも浜辺さんは良く出てきています。

目立ち過ぎずモブ過ぎずベストな加減で、キャラ的にもプロモーションを担当するのに相応しい配役でした。

    

引用:Hulu

   

「石岡エリーだから『おかえりー』って呼んでください」みたいな台詞も可愛かったですし、何よりゲストなのに上手い。

ゲスト声優は毎年本職の声優さんじゃないので、極端に上手い下手が別れるところですが、浜辺さんは間違いなく上手い方です。

何なら歴代でもTOP争えるくらい上手かったのと、石岡エリーのキャラともマッチしていたように思います。

キャラ立ちしている容疑者がいるとそれだけで面白いので、今回はこの辺大成功だったのではないでしょうか。

    

④:園子が良い女【京極さんもにっこり】

    

『緋色の弾丸』では園子の登場シーンもそこそこありますが、今回めっちゃ良い人でした。

   

父親の鈴木会長を助けたお礼として、園子がリニアの乗車チケットを6枚用意してくれます。

競争率超倍率のプラチナチケットなので人数分用意出来ず、コナン、蘭、灰原、園子、光彦、歩美、元太の7人で6枚のチケットを分けなければなりません。

   

   

そこで園子の提案で、博士のクイズに正解した人物だけがもらえるというルールになります。

園子はあえてチケットを辞退せず、探偵団の面々にクイズのヒントを与え自ら勝ち取らせるように仕向けます。

探偵団のお姉さんという感じですごく良いシーンでした。

今作一切登場の無い京極さんもにっこりです。

※なおその後結局探偵団はリニアには乗らず仮面ヤイバーショーに行きますが、しっかり付き合ってあげるところも良い女感がヤバい

    

⑤:灰原が可愛い2【子供だもの】

    

リニアに同乗する社長が犯人に狙われており、一緒に乗ることが危険だと判明したため、探偵団は代わりに仮面ヤイバーショーに向かうことになります。

ところが当日リニア搭乗現場にはコナンと灰原が二人で現れます。

    

引用:ytv

   

この二人で登場する時点でもう可愛いんですが、さらに畳みかけてきます。

ハラハラしている蘭が(ここは蘭も可愛い)コナンに「一人で帰れるよね?」と訊きますが、コナンは「子供だから無理だよ」といつもの『都合の良い小学1年生』で答えます。

さらに蘭は灰原に「哀ちゃんはしっかりしてるから帰れるよね?」と訊きます。

灰原は「無理よ、子供だもの」といつもと変わらずクールビューティで答えて蘭が折れます。

このギャップがめちゃくちゃ可愛いので何度でも見たいシーンその2

   

⑥:沖矢vs世良&メアリーのガチバトル

   

病院でちょっとした事件が起こり、沖矢は犯人を追った先で世良と格闘戦を繰り広げることになります。

ジークンドーvsジークンドーのバトルになり非常に迫力のあるシーンです。

戦闘力は沖矢の方が上なので、次第に世良を圧倒しますが途中でメアリーがフォローに入ります。

このメアリーが異様に強く、2vs1の構図も相まって一気に劣勢に追い込まれます。

   

    

その後犯人の逃走とコナンの介入で戦いはうやむやになりますが、その後衝撃のシーンが一つ。

  

メアリーが、MI6のエージェントと思われる人物たちと合流して去っていきます。

   

コナン本編ではメアリーは世良とホテルの室内にいるシーンがほとんどなので、現在もMI6という組織としてしっかり活動しているのは意外だった人も多いんじゃないでしょうか。

この後世良はコナンと合流するので、メアリーの登場はエピローグまで無いのですが、わずかな登場シーンでインパクトを残していくことになりました。

   

⑦:灰原が可愛い3【科学が大好きな小学生】

    

沖矢vs世良の少し前、リニア登場に際しての健康診断にコナンらが病院を訪れます。

そこで、犯人によってターゲットを拉致するために『クエンチ』と呼ばれる現象が起こされます。

   

クエンチとは、簡単に言うと液体ヘリウムが急速に蒸発してヘリウムガスへと気化し、多量に放出される現象のことです。

空気中の酸素濃度が一時的に下がり、院内の人間は酸欠状態になって全員倒れてしまうことになります。

     

この際灰原はクエンチが起こっていることに早く気付き、「工藤君逃げて!」と自分のことより心配しています。

※外に出て酸素濃度の低下した空気を入れ替えてもらう意図もあるかと思います。

    

    

コナンも目の前で倒れた灰原を必死に呼びかけるなどファンには美味しいシーンが続きます。

さらにこのクエンチという現象をコナンは知らなかったのでドヤ顔で語ってみせたり、後に石岡エリーに「あなた何者?」訊かれた際には

コナンさながらに「科学が大好きなただの小学生よ」と答えるなど、可愛さが留まるところを知りません。

また科学が大好きなだけだったのに毒薬を作る研究に加担させられていたと考えると、どこか哀愁も滲んでいます。

灰原の優秀な科学者としての側面を思い出させてくれる何度でも見たい名シーン(その3)と言えます。

   

⑧:超電導リニアへの乗り込み方がヤバい

     

リニアの開通式に訪れている客たちの目を、コナンが上空に蹴り上げた花火ボールで力づくで逸らして車内に滑り込みます。

   

   

劇中で世良も言ってますがほぼ犯罪です笑。

こういう割と力業に走るところもコナンの面白いところです。

またこの超電導リニアは最先端の乗り物で未来の象徴のようなものなのに、どこか禍々しく描かれているのも良い演出でした。

無機質な車体に無人の真っ赤な車内、速度が上がると血のような色に車体の色を変えるリニアモーターカーは、(案の定)大規模な被害をもたらす悪魔の弾丸となります。

    

⑨:満を持しての『赤井秀一』登場シーン

   

世良との格闘で沖矢昴の変装マスクが破損し、赤井秀一として現場に立つことになります。

このシーンはめっちゃかっこいいです。

   

   

満を持しての赤井さん登場なので、中盤の1番の盛り上がりとなります。

そしてライフルから放つ特別製の『銀の弾丸』は、赤井さんが放った後着弾するシーンがしばらく描かれません。

後半でこの弾丸が衝撃の展開をもたらします。

    

⑩:灰原が可愛い4【怒涛の可愛いラッシュ】

   

病院からコナンと別行動となってからも、灰原の嫁力サポート力はまだまだ発揮されます。

畳みかけるような可愛さの暴力的ラッシュなので何度でも見ましょう。

    

引用:ytv

   

[1]コナンに褒められご機嫌の灰原

追跡眼鏡が故障したため「予備の眼鏡でサポートしてくれ」とコナンに言われ「何で私が予備の眼鏡持ってるって知ってるのよ」と灰原が問います。   

「オメー用意良いだろ」と当たり前のように言われて思わず嬉しそうな表情になる灰原。

可愛い。

   

[2]ひつまぶしを食べている灰原

名古屋で小五郎、蘭とひつまぶしを食べているシーンがあります。

3人とも同じ量ですが、小1の身体で食べきれるの?という感じ。

可愛い。

    

[3]コナンのおざなりな対応にイライラする灰原

誘拐された被害者が見つかったことを蘭に連絡するコナンに、「こっちにも連絡よこしなさいよ」とおこな灰原。

灰原への微妙に雑な対応がいかにも相棒っぽいが、「そういうとこ」とは言いたくなる。

可愛い。

    

[4]小五郎から乗客名簿をくすねる際の子供のフリをする灰原

恥ずかしくて抵抗があるのか、コナンに無茶ぶりをされても意外と灰原は子供の振りをしません。

ただなりふり構っていられない状況のためか、「ああっー!」とわざと小五郎にお茶をこぼしてその隙にコナンから頼まれた乗客名簿をくすねます。

普段間近でコナンの手口を見ているだけに、わずか数秒の鮮やかな犯行。

可愛い。

   

[5]犯人に突き飛ばされて服パタパタ髪ファサーする灰原

犯人をリニア内のコナンに指摘され、新幹線から逃走する犯人に灰原が突き飛ばされます。

無言の苛立ちを滲ませ、自らの服をパタパタと叩いて起き上がり、髪をファサーッとかき上げる灰原。

可愛い。

  

⑪:有能過ぎる秀吉とちゃんと活躍するFBI

   

酔っ払いの由美たんと名古屋観光をして一人だけ別世界観にいた秀吉ですが、終盤に差し掛かってMVP級の活躍をします。

   

突然超絶ドラテクをかまして街中を逃げまくる犯人を秀吉が詰将棋さながらに追い詰めます。

「5手で詰みだ」という宣言と、犯人を見失ったと嘆くキャメルに「ここにいます」と自らの頭を扇子で差すのが痺れるようなかっこよさです。

   

   

赤井さんをして「世界一のブレーンがついている」と言わしめるその活躍っぷりに、もはや味方のFBIメンバーまで呆気にとられています。

特にキャメルがいちいち良いリアクションしてます。

さらにFBIメンバーも珍しく活躍し、犯人の車の前に立ちはだかるジョディが美しいです。

  

また犯人がかつてFBIが行った司法取引を「薄汚い」と吐き捨てますが、ジョディは「あなたが今日そうしていられるのも司法取引である承認保護プログラムのおかげ」だと応えます。

忘れられがちですが、ジョディもまた「承認保護プログラム」によって名前を変えた人物なので、その台詞には重みがあります。

   

⑫:リニアを止めるいつもの劇場版展開

   

前述の通り、『緋色の弾丸』では意外な程爆破シーンが少ないです。

終盤に至るまでせいぜいクエンチのシーンくらいでしょう。

ただ終盤では、ここまで見てきた人の大半が期待してたであろう出来事が待っています。

  

本作の主要なギミックである「真空超電導リニア」が大暴走して終着駅に突き刺さります。

   

時速1000キロに達して真っ赤に染まったリニアが、今にも脱線する勢いで蛇の如く疾走し、大規模テロレベルの被害をきっちりもたらしてくれます。

    

    

またリニア自身もクエンチを起こし、白い煙をまき散らしながら捻じれ狂って走る姿は怪物そのもの。

そしてもちろんそれを食い止めるのはコナンのサッカボールです。

被害総額とか野暮なことは言わず、溜めに溜めた大爆発?を素直に楽しみましょう笑

   

⑬:灰原が可愛い5【何かに気付く石岡エリー】

   

終着駅の芝浜駅に突撃したリニアの車内を、モニタ越しにコナンを探す灰原の必死の姿に胸を打たれます。

  

生存確認に移るまでの速度は誰よりも早く、このあたりでも有能さを発揮しています。

また駅で蘭に抱きしめられるコナンが、離れたところで見守っている灰原に探偵団バッジを見せて帰還を知らせます。

そして掌のバッジを見せて応える灰原。

  

引用:東宝MOVIEチャンネル

  

言葉を交わさなくても信頼と感謝が垣間見える名場面ですがここで見逃せない1シーンがもう一つ。

その様子を見ていた石岡エリーが灰原の後ろで「ハッ」となるんです。

何かに気付いたようです笑

それがどういう意味の反応なのかは語られませんが、色々な考察(妄想)が捗る場面となっています。

本当に一瞬なので、映画をこれから見に行く人や、1回目見逃した人は見逃さないようにしてください。

登場人物全員可愛いシーンとなっています。

   

⑭:エピローグのメアリーとFBIの小僧・赤井

    

エピローグで沖矢昴は帰路につきます。

自身の車に乗り込むと、後部座席から現れたメアリーに銃口を突き付けられます。

そして沖矢を『FBIの小僧』と呼び、「我が国の要人が危険に晒された。次は無いと思え」と言い残して去っていきます。

   

   

ここも様々な想像が出来る部分です。

沖矢も笑みをこぼしていることから、個人的にはメアリーなりの叱咤激励ではないかと思っています。

メアリーが「秀一が生きていることを認識した」という点は少しだけ本編より進展した部分ではないでしょうか。

※単純にFBIへ警告したという可能性も無くはないですが、わざわざエピローグに入れてきてるので結構意味のあるシーンじゃないかと思ってます。

    

⑮:赤井さんが放つ一発の弾丸

   

タイトルが『緋色の弾丸』とありますが、本編の事件で放たれる銃弾はたった一発。 

※回想では撃ってます

   

赤井さんが走り去る超電導リニアに向けて放つ『銀製の弾丸』だけです。

    

   

磁力などの影響を受けないよう銀で作られた弾は、空気抵抗を極限まで減らした真空管の中を疾走し、リニアを追いかけます。

本来なら犯人を始末するために放たれた弾丸ですが、コナンが犯人の立ち位置を誘導して肩口に命中させるよう仕向けます。

赤井秀一の放った文字取通りの『銀の弾丸』を、コナンが命中させるという熱い展開となっています。

狙撃直後赤井さんはコナンに「あとは坊やの好きにしろ」と言っており、「放たれた弾丸をどう使うか」を任せているのがポイントです。

二人の信頼関係と赤井のスナイピング技術を同時に表現したかなり渋い演出でした。

ここまで書いておいてもっと撃ってたらすまん。

       

⑯:脚本担当が同じ『ゼロの執行人』との対比

   

本作の脚本を担当したのは、『相棒』や『科捜研の女』といったドラマの脚本家としても有名な櫻井武晴氏です。

  

コナン劇場版では『絶海の探偵』、『純黒の悪夢』、『ゼロの執行人』の脚本をこれまでに務めました。

メインが赤井一家ということもあり、赤井さんのライバルである安室さんがメインとなる『ゼロの執行人』と比べて見るとまた違った見え方がするかも知れません。

最初コナンの敵かも知れない状態から後半一緒になって事件に挑んだ安室さんと、終始コナンの味方でありながらほとんど別行動だった赤井さん。

場面カットで対照的な画もあり、どこまで対比されているのかは分かりませんが、色々と深読み出来る内容となっています。

   

⑰:東京事変によるテーマ曲『永遠の不在証明』

   

劇場版は毎回そうですが、EDテーマ曲への入り方が上手いです。

   

東京事変は個人的に好きなバンドなんですが、最初コナンと合うのかは心配でした。

実際見てみると『永遠の不在証明』は音楽、歌詞共に作品の雰囲気とも合っており全くもって心配いりませんでした。

   

     

また東京事変のVo.椎名林檎さんはWSGのモデルである東京オリンピックの開会式演出に選出されており、(結局延期等により無くなりましたが)その辺りも意識した粋な人選なのではないかと思います。

   

補足:EDの歌詞表示について

今回ED映像に歌詞が表示され、しかも縦書きという今までにない演出があります。

この歌詞の縦書き表示は、東京事変(椎名林檎)がTV番組で演奏する際や、ライブでモニターに映し出される演出なのでバンド側の通常運転です。

   

⑱:『緋色の弾丸』の意味

   

    

本作のタイトル『緋色の弾丸』には様々な意味が込められています。

    

☑『緋色シリーズ』を象徴する赤井秀一の異名が『銀の弾丸(シルバーブレット)』

☑赤井秀一が超電導リニアに向けて放つ銃弾

☑時速1000キロで車体が赤くなる超電導リニア『ジャパニーズ・ブレット』

☑終盤コナンがキック力増強シューズで超電導リニアの先頭部を貫く演出

   

『名探偵コナン』において重要なワードである『緋色』ということもあり、かなり意識されて演出に取り入れられていたように思います。

特にこれまでの劇場版の爆発シーンや火災シーンなどは必然的に画面が赤くなる演出が多かったですが、今回はクエンチによる白い爆発が中心となっていました。

どこまでが意図されたものかは分かりませんが、『緋色』を際立たせるためにあえて白い爆発シーンを持ってきているのかもしれません。

     

⑲:江戸川コナンと赤井秀一の関係性

    

『緋色の弾丸』を見て、コナンと赤井さんの関係性は、まさにビジネスパートナーという感じでした。

同じ事件に挑みますが二人の考え方は全く違います。

「犯人を殺してでも正義を全うする」赤井さん「犯人であっても死なせてしまえば殺人者と変わらない」コナン

公開前にピアノソナタ「月光」殺人事件がリブートされたのも意味があったのではと思えてきます。

どちらも自らの矜持のようなものがあり、その上で互いを尊重し合っているのがとても良かったです。

特に象徴的なシーンとして、犯人を殺すために赤井さんが放った弾丸をコナンが犯人を誘導して死なないように命中させる。

コナンは赤井さんは絶対に着弾点を外さないことを分かっているからこそ出来る芸当です。

      

    

そして赤井さんも、その弾丸をコナンが必ず事件解決に繋げると確信しているからこその「後は坊やの好きにしろ」な訳です。

二人は序盤以外ほぼ別行動でしたが、その連携ぶりは見事と言う他ありません。

もっと言えば灰原をはじめ各人物それぞれが自らの役割を全うした作品だったと思います。

短い時間で無駄の無い構成によりキャラの活躍を描き切ったと言えるでしょう。

   

⑳:翌年の劇場版メインキャラは…

    

コナン映画はエピローグ終了後、翌年の劇場版予告映像が流れます。

今年は舞い散る桜と共に、警視庁が映し出され、

  

「おまえら!出番だぞ!!」

「「「「おう!!」」」」

    

最初は松田陣平の声で、「おう!」はその同期の刑事達の声です。

   

そう、来年は『警察学校組』が登場するようです。

     

   

これを見た時、安室さん以外は全員故人なのでコナンをどう関わらせるのか疑問でした。

その後2022年4月20日、作者の青山剛昌先生がコナンカフェ来店し、来年映画についてのイラストを公開。

※現在はそのイラストは削除されています

   

   

来年のメインは高木刑事と佐藤刑事ということのようです。

これなら確かに故人の警察学校組と現在のコナン達を関わらせることが出来ますね。

服部、安室、キッド、赤井と毎年人気キャラを連発して来年はどうするのかと思いましたが、『警察学校組』なら興収的にも上を狙えそうです。

本編での登場回数の少ない人物達なので、『警察学校編』のアニメ化も期待できるかもしれません。

なお来年は2022年GW公開予定。

   

   

補足:残念だった部分【欲を言えば…レベル】

   

残念だった部分ももちろんあります。

もちろん面白い作品であったことは間違いなく、「あえて言うなら」程度です。

主に以下の3点

   

★「赤井ファミリーメイン」というほどメインではない

  

ぶっちゃけ赤井ファミリーがメインかと言われるとそうでもありません。

   

『異次元の狙撃手』の時のように衝撃の事実が明かされるという訳でもないです。

務武さんなんか「つ」の字も出ません笑。

皆前半はちょこちょこしか登場しないですし、ぶっちゃけ「灰原メイン」と言われてもしっくりくるくらいには同程度の出番です。

ただそもそも上映時間が1時間50分なので、仮に赤井家全員に冒頭から出番があったとしても尺の都合上そこまで多くならないのは仕方ないかと。

後半はちゃんと赤井ファミリーの活躍は描かれており、短い時間でキャラの個性や魅力は発揮できていますので、これから見に行く人も安心して大丈夫です。

   

★ミステリー要素はもはや無い

   

本作は推理要素はあるにはありますが、もう完全におまけです。

  

もはやキャラの魅力を引き出すための舞台装置でしかありません。

昨今のコナン劇場版に本格ミステリーを期待している人がどれだけいるかは分かりませんが、今作はそういうのではないです。

ただ、かと言ってアクション一辺倒かというとそういう訳でもありません。

離れた場所にいる各人物たちが、知識や技術を補い合いながら事件に立ち向かう姿がきちんと描かれています。

   

★本編の背景を抑えておかないと訳が分からないまま終わる

   

長期連載作品の宿命なので仕方ないですが、そもそも赤井家をはじめ、本編の背景を知らないと多分訳が分かりません。

   

世良と沖矢の現在の関係や、沖矢が冒頭コナンや灰原の会話を盗聴している理由など前半から「当然アニメくらい見てきてますよね?」と言わんばかりの展開が繰り広げられます。

とは言え、今はHuluの無料配信などで予め見て行けますし、公式サイトでもしっかり説明してくれてますので予習は簡単です。

当ブログでも予習用ページも用意してますので、利用してみてください↓

    

   

総評:劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』は手堅く面白い超良作

引用:東宝MOVIEチャンネル

   

総評としては

    

灰原が可愛くて赤井ファミリーは手堅くかっこいい良作

   

という感じです。

この辺のキャラが好きなら確実に楽しめます。

また各キャラについての感想は以下です。

   

名前感想
江戸川 コナン☑灰原、赤井、FBIとの連携プレーがヤバい。
☑多分人脈的な意味で新一に戻らない方が強い
毛利 蘭☑珍しく終盤ピンチにならず、今回は出番少な目。
☑新一とイチャイチャ電話してるのが可愛い
毛利 小五郎☑味噌汁こぼしたりお茶こぼされたりと不憫。
☑良い父親してたが活躍は少な目
灰原 哀☑今までの劇場版で一番活躍した可愛いの化身。
☑終始コナンとのかみ合い方が神がかっている
赤井 秀一☑画面に映るだけで存在感がヤバい。
☑沖矢から赤井になる瞬間は鳥肌物
世良 真純☑ちゃんと最前線でコナンのサポートをしている。
☑新一=コナンをついに認識した?
羽田 秀吉☑一人だけ別次元の頭脳戦を繰り広げている。
☑出番は兄妹で一番少ないが美味しいとこ持って行った
メアリー 世良☑まだまだ底が見えないメアリーママ。
☑めちゃくちゃ有能で、バイクでの2人乗りは可愛い
FBI☑ジョディが美しいのとキャメルがかわいい。
☑ジェイムズは後部座席でちょっと喋ってたくらい
その他☑園子、石岡エリーが可愛く、由美たんは大体酔っぱらってた
☑あと元太が超人的嗅覚を獲得して人間辞めた。

    

序盤は「やや展開が速く、駆け足だな」と思いましたが、後半はしっかりと各キャラの活躍が描かれ、テンポよく最後まで見ていくことが出来ます。

劇場版のセオリーを押さえつつ、今まで以上にキャラの魅力を引き出した作品なので、まだ見ていない人は是非見に行きましょう。

      

 

                                         

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